屋久杉。
世界自然遺産に登録された屋久島は直径約30㎞弱で周囲約130㎞のほぼ円形をしています。その島には九州最高峰の宮之浦岳を中心に九州の高峰7座を抱えることで洋上のアルプスとも言われ、気候は亜熱帯(九州)から亜寒帯(北海道)に属し日本の植物種の7割(1,500種)がひしめきあい、南限とする植物が約140種、北限とする植物が約20種、固有種も40種有しているそうです。
その屋久島に行く理由…
それにはいろいろあるかと思われますが、一番多い理由として『屋久杉』を見たいというのがあるのではないでしょうか?
早朝4時に起床、外は雨…レインウェアーを着込みザックカバーを掛けて準備OK、途中「あさひ弁当」で朝弁昼弁を調達して駐車場のある屋久杉自然館に着いた頃には大雨となってました。出発地である荒川登山道へは林道崩落により通行止めとなってます。なので路線バスに乗り換えて荒川三叉路へ、そこからシャトルバスで荒川登山口へ向かいます。ギュウギュウ詰めのバスを下りて荒川登山口に着いたのは6時過ぎ、まだまだ薄暗い中、雨は小雨になってました。
登山道の出だしは森林軌道の線路歩きからスタートです。気分は“Stand by Me”を味わえます。この線路なんですが、今でも使われているみたいで、運のいい??人は線路を走るトロッコに出会えるみたいです☆
が、この線路歩きが片道8㎞もあり長いんです…。途中、小杉谷という旧集落跡を通りますが、その昔原生林のど真ん中に500人以上の集落があったと言うのが信じられませんでした。
いくつかの屋久杉に出会いながら線路歩きを続け、大株歩道入口からやっと山歩きになります。
そこから最初に現れるのがこのウィルソン株です。切株の中から上を見上げ写真を撮って初めて気づいたのですが、角度によっては切口がハートに見えることを発見しましたよ。
そこから徐々に高度を上げていきます。依然と雨は降り続いているものの直接雨粒は降ってこない、大きな木々に囲まれる原生林がワンクッションとなってくれていたので雨の山歩きも悪くないですね。
さてさて世界自然遺産に登録された屋久島には、年間大勢の観光客・トレッカーが訪れることによるオーバーユースが問題となりますね。そのためか、登山道保護のため木道・木段が設置されており、歩くにはとて楽なのですが、いろいろな観点から感じること思うことがありましたね。
途中途中の登山道で多々の屋久杉に出会えます。下述の「成長」でもふれますが、屋久杉とは樹齢1,000年を越えたスギのことを指します。源頼朝が鎌倉に幕府を開いた時代より前から生を受け、この地球を見守っているスギたちが、たかが数十年しか生きられない人間を受け入れてくれている。そのなかでもとりわけ大きく存在感のあるスギがあった。左の大王杉(推定樹齢3,000年)と右の縄文杉(推定樹齢7,200年)です。樹齢はあくまでも推定でしか過ぎませんが、そんな細かいことはあまり重要じゃないのかもしれません…間違いないことは、この屋久杉たちが文明力を糧にわがままし放題の人間の愚行を静かに見守っていてくれていると言うことを…
これからは私たち人間と言う小さな生物が、自ら築いた英知で屋久杉などの自然に恩返しをする番ではないのでしょうか。
きっとココは、訪れた一人一人がこんなことを感じることができる場所なのではないでしょうか。ただ、縄文杉までは往復で19.5㎞歩かなければいけませんよ^^;
成長:其の132
「屋久杉」とは屋久島にあるスギで樹齢1,000年を越えるものを言います。1,000年以下のスギを「小杉」、植林のスギを「地杉」と言うそうです。普通、スギの寿命は300~500年と言われてますが、屋久島は花崗岩で出来た土壌のため栄養分が少なく成長が遅くれ年輪の幅が縮まり固くなります。そうなることで樹脂道に多くの樹脂がたまります。この樹脂には防腐・抗菌・防虫効果があるため、屋久杉は長い年月の間不朽せずに生き続けられるのです。
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コメント
193のウイルソン株のハートの写真を自主勉強会のFacebookのイベントのページの画像に使いたいのですが、よろしいでしょうか?
学習する組織を学習する組織1丁目という勉強会です。
僕は参加して5年目です。
「学習する組織」という本を勉強続けています。
投稿: 生田千年雄 | 2016年8月16日 (火) 17時04分
>玉井人さん
お~大きいですね…
しかも立派です!
樹齢の割には育ちがいいのか、
素晴らしい貫禄がでていますね^^
これからもずーっと生きていくことでしょうね!
投稿: hide | 2007年11月20日 (火) 00時12分
屋久島の大杉は有名ですが、こちら福島県の二本松市にある「杉沢の大杉」という天然記念物指定の巨木もすごいですよ。
高さ太さなら屋久島のどの杉より大きいんだそうですよ
http://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/photos/meisyo/img_0769.html
投稿: 玉井人 | 2007年11月19日 (月) 17時55分
>Fjirouさん
雨は多いですよ…
海岸線は晴れているのに、
中央部の山岳地帯は
雨雲がかかっていることが多いです。
やはり皆同じことお思い屋久島に行くんですね。
7,200年生きてる縄文杉はきっと、
いろいろなことを感じさせてくれますよ。
投稿: hide | 2007年11月11日 (日) 23時37分
>もうぞうさん
屋久島には直行便がないんです…
一度、鹿児島に行ってから、
飛行機か船で行くことになります。
ただ、行ってしまえば小さな島ですから、
様々なところを歩き通せますよ!
実際遠いですが、文明力を駆使すれば
意外と近い島だったりしますよ^^;
投稿: hide | 2007年11月11日 (日) 23時33分
屋久島は雨の多いところ、雨にあたりましたか~
テレビでの縄文杉前のインタビューも
レインウェアー姿も多かったかな・・・
ランキンの「人はなぜ屋久島へ行くか?」
1位は(483人中、3人に1人は)
「縄文杉に逢いたくて」だそうです。
私も7200年も生きてきた縄文杉に逢いに行きたいです。
投稿: Fjirou | 2007年11月11日 (日) 22時22分
世界遺産になってからTVなどでもよく放映されましたが、なかなか遠いもんですね。
1度見てみたいものです。もちろんどうせ行くなら宮之浦岳にも・・・
投稿: もうぞう | 2007年11月11日 (日) 19時18分